犬用車椅子(翔ちゃんの4輪歩行器)2005.6.4

・ 翔ちゃんは、16歳の雌のワンちゃんですが、生まれてからずっと姉妹で飼われていました。

・ ところが、一昨年の12月に1匹が亡くなってから、急に元気がなくなり少しずつ後ろ足がきかなくなって、今では前足の筋力も落ちてしまいました。

・ 翔ちゃんの飼い主さんが、大阪の「ふんとの車椅子やさん」に車椅子の問い合わせをしたところ、翔ちゃんの家と私の家が近いことから、koboさんが私を紹介してくれました。

・ 翔ちゃんのところと私の家は車で往復50km程度の距離ですが、採寸、試乗、完成後のお届けと3回伺って、なんとか無事に歩いてもらうことができました。

・ それでは、いつものように写真を中心にご説明します。最後に動画もありますよ〜

採寸の時に写した翔ちゃんの写真です。普段は、このように飼い主さんが腰を支えて運動させていますが、翔ちゃんは一時期入院していたこともあり、前後の足の筋力がかなり弱くなってしまいました。

仮組み状態の歩行器の写真です。前足弱いので飼い主さんと相談して4輪にしました。体を支えるために前輪はキャスター式ではなく固定式にしました。

試乗の時に、試しに前輪を外して試してもらいました。少しはあるけましたが、前足が震えてしまい転ぶこともありました。

今度は前輪を取り付けて、試乗です。

ちょっとピンボケですが、最初戸惑っていた翔ちゃんも、すぐに歩いてくれました。サイズは、ほぼピッタリでした。

試乗の結果、サイズの修正が必要なかったのでフレームにカッティングシートを貼り、パイプを接着してビス止めで仕上げました。

後ろ足を入れるリングの前に、お腹を支えるベルトも取り付けました。このベルトはゴムベルトで伸縮します。(体重を分散して支えます)

今回も翔ちゃんは無事に歩いてくれました。足が長いから歩くと結構早いです。

嬉しいことに腰を支えて歩かせていた時には動かなかった後ろ足も、一生懸命動かしてくれました。

この歩行器でリハビリを続けて前足に筋力がついたら、前輪を外して2輪車椅子にできるようになっています。

翔ちゃんは、前足を器用につかって、前輪固定式なのに曲がることもできました。(嬉しい誤算です)

・ 同じようなタイプの4輪歩行器を製作したのは翔ちゃんで3台目ですが、うまく歩いてくれたので、とても感動しました。

・ 翔ちゃんが歩いてくれたので、飼い主さんがとても喜んでくれました。リハビリで前足に筋力がついてくれるといいですね。それに、今まで腰を支えてあげていた飼い主さんの負担も、ずっと軽くなりました。

・ この歩行器は前輪が固定式ですが、飼い主さんが少し手伝ってあげれば、方向をかえることは可能です。

・ 車椅子で歩いていたら、20歳でも後ろ足が回復してきた「ぼけりんちゃん」の例もありますので、16歳の翔ちゃんならまだまだ回復する可能性があると思います。

・ ムリのない程度に、毎日リハビリ続けてくださいね。

翔ちゃんの動画を撮ってきましたので、↓をクリックして歩行器で歩いている様子をぜひご覧ください。

動画1 (569KB)

動画2 (633KB)