初めてお便りします。昨年10月に13歳になるレオ(体重19kg、雑種)の後ろ足が麻痺して立てなくなりました。散歩補助具を試作していたのですがうまくいかず困っていたところ、そちらのホームページを見つけ参考にさせてもらいました。早速ホームセンターに行き材料を仕入れ作成した結果、レオも喜び毎日30分以上散歩を楽しんでいます。

少し重心が高くなり前荷となりますが、後ろ足をタオルで吊り下げフリーにしたところ足を自分で動かすようになりました。これがリハビリになったためか、いまでは短時間なら立てるようになり獣医さんも驚いています。この車椅子がなかったら「寝たきり犬」となったことでしょう。家族一同大変喜んでいます。ありがとうございました。格好は悪いですが写真を添付します。

1.レオ: 雑種 14歳 体重 15kg (当時19kg)

2.経緯

 昨年10月に突然下半身不随になりました。最初はタオルを割いたもので後ろ足をささえ散歩にいっていましたが、重たいため長時間の散歩は無理でした。プラスチック製のかごに車輪、柄をつけた「乳母車」(下半身のみを入れる)などを試していたのですが、油断すると体がぬけ落ちることや大小便の始末がうまくいきませんでした。よい方法がないかとインターネットで検索したところ、hiroさんのHPにいきあたり参考にさせていただきました。ありがとうございます。

3.材料、工具 (ホームセンターで入手可)

 1)材料

   Lアングル     L=30cm 2本、 L=60cm 4本

  補強プレート     4枚

  補強金具      2枚

  肩あて金具    L=35cm 1枚

  車輪        直径 12cm 2個 (15cm程度が良い)

  塩ビパイプ     VP13 L=35cm 1本

  ねじきり鉄棒    L=50cm 1本 Φ12mm

  ナット         4個

  ばね座金      2個

  固定用ボルト、ナット、 針金、細ひも、タオル数枚

  2)組み立て工具

  スパナ、ペンチ、はさみ

 4.組み立て

 1) 縦枠の組み立て

   まず縦枠を組み立てます(写真−1)。コーナーには補強プレートをはめ剛性をたかめます(写真−2)。

  転倒防止とコントロールのため、細ひもをとりつけます。

 
 2) 横枠の組み立て

   縦枠に横棒を取り付けます。このとき、縦棒と横棒は70度程度がよいと思います。90度に近いとシリモチをつき

  角度が浅いと前足に負担がかかります。ワンちゃんの様子を見て修正してください。

  補強金具は厚手の鉄板(t=2mm)が良いとおもいます。以外と力がかかり薄いとすぐに変形します(写真−3)。

  横棒先端に肩あて金具を取り付けます(写真−4)。肩あて金具は保護のためタオルをまきつけ使用します。

 3) 車輪の組み立て

   縦枠下端に塩ビパイプ(VP13)を針金で固定します。 塩ビパイプ中にねじきり鉄棒を通し、両端に車輪をナットで固定します。ばね座金を挟   んで締め付けると緩みません(写真−5)。

今は直径12cmの車輪を使っていますが、15cm程度のものが良いと思います。当初は自転車の補助輪を使用していましたがプラスチック製のため騒音がひどくゴム製タイヤ(キャスター用)に交換しました。

 4)装着

   縦枠の上棒にレオの後ろ足を吊り下げます。また、跳ね上がり防止のため肩あてからタオルをまわし首下で結びます。

  これで完了です(写真−6)。ワンちゃんの体があたるところにはクッションとしてタオルをまいてください。汚れたら交換します。

 5) 散歩

   散歩中の様子です(写真−7、8)。天気の良いときは1時間近くも近くの公園を散歩することがあります。

      後ろ足を吊り下げているため重心が高く、前荷となりますが、散歩を繰り返すうちに後ろ足を動かすようになました。

 

これが、リハビリとなったのでしょうか、いまでは庭を歩けるようになり、獣医さんも驚いています(写真−9)。

 寝たきり犬とならずにすみ、家族も大喜びです。でも、食事と散歩以外は居間で寝ています(写真−10)。

 

5.利点、欠点

  材料は穴のあいた棚材を用いているためワンちゃんの体にあわせて簡単に組み立てることができ安価です。

  ただ、重いことが欠点です。レオの車椅子で約5kgあり、中型犬以上用と思います。