シロちゃんの車椅子

2002年5月、私のホームページを見た、シロの飼い主Kobayashiさんからメールが届きました。

その内容は、2週間前に道を横断しようと懸命に前足ではいつくばっている犬を拾い、今もう一匹のわんこ(ゴールデン)と一緒にくらしています。元気なわんこなので、どうにか走らせてあげたいし、今もうすでに12KGあるので、これ以上大きくなると抱っこができなくなるので(動物病院で見てもらったら、まだ9ヶ月くらいじゃないかとのこと)今真剣に車椅子の作製を考えています。」というものでした。

Kobayashiさんは若い女性ですが、シロが成長して大きくなっても、車椅子の手直しができるように、自分で車椅子を作りたいという希望で、製作には彼氏のOtakeさんが全面的に協力してくれるとのことでした。

その後、何回かメールの交換を行い、6月にはシロを連れてカップルで我が家に来ていただき、車椅子の製作方法と部品の調達について話をしました。(Yarimituさんにも協力していただき、公園でラムの車椅子も見せて貰いました。)

シロの場合は、下半身麻痺ではなく、子犬の時に事故か何かの原因で後ろ脚の骨に異常があり、曲がったまま伸ばすことができない状態でした。

シロは前足が非常に強く、後ろ脚を浮かしぎみにして、前足だけで歩くことができるほどでしたが、後ろ脚を伸ばすことができないので、車椅子に下半身を吊る方法を工夫する必要がありました。

とにかく、OtakeさんとKobayashiさん二人の手作りで、無事にシロの車椅子が完成したので、みなさんにご紹介します。(祝 シロの車椅子完成)

シロの写真です。可愛く撮れていますが、頭が大きくて、まだ子犬の体型ですね。

可哀想に後ろ脚が曲がったままで伸ばすことが出来ませんが、ゴールデンと一緒に元気に暮らしています。

まだ、完成途中の車椅子姿です。車椅子制作中に、シロはだいぶ成長しました。

Otakeさんが、後ろ脚を吊る方法を工夫し、腹ベルトと足ベルトの両方で腰を吊るようになっています。

車椅子から体が抜け出ないように、胴輪と車椅子を結びつけたようです

Otakeさんのメールでは、シロは舗装路などでは、車椅子で問題なく歩けるようになったとのことですが、まだ次の点に工夫が必要だとのことでした。

  • シロは雄の習性で、足をあげてオシッコをしようとするため、その際、車椅子から足を吊っているベルト(金具)がはずれてしまうことがある。
  • 車椅子で歩いている時に、シロは後ろ脚をバタつかせるので、更に足を固定するか、足にキズをつけないようフレームにクッション材を取り付けようかと思っている。

 ※ 「そらちゃん」もそうですが、元気で前足の力の強い犬の場合は、車椅子から体が抜けそうになったり、斜面や草の上など荒れた路面では、転倒しやすくなるので、車椅子の構造をひと工夫することが必要です。

 

 

 

・ 2002.10.29 KobayashiさんとOtakeさんが、シロの車椅子を見せに、我が家を訪問してくれました。

・ Otakeさんがその後も改良を加えたため、車椅子の完成度はかなり高く、私がアドバイスをするところはありませんでした。

・ ラムの車椅子のYarimituさんとも連絡をとり、みんなで近所の公園へシロの車椅子の試走に行きましたので、レポートします。

しばらくぶりに見たシロはずいぶん成長していましたが、まだ子犬のようにアドに対してじゃれついていました

写真がブレていますが、車椅子を着けたシロはすごい勢いで走ります

シロは走るときに、後ろ脚をさかんに動かします。

アドは伏せていますが、ラムとシロ3匹の車椅子犬勢揃いです

シロは前足が強いため、草のうえならば、車椅子が無くてもすごい勢いで走ります。

公園には、いろいろな犬たちが集まっています

・ ホームページに犬の車椅子情報を掲載したお陰で、車椅子犬の輪が広がりつつあり、嬉しく思っています。

・ 犬の車椅子に関するお問い合わせ、ご質問はメールまたは掲示板でお願いします。

2004.4.11 動画を追加 →をクリック シロ君の車椅子