2005.2.18 犬用車椅子(マリちゃんの車椅子

2004年12月 高齢で後ろ足が不自由になってしまったハスキーのマリちゃんのために車椅子を製作しましたので紹介します。

マリちゃんの車椅子のコンセプトは次のとおりです。

1.フレーム

 ・強度確保のため、イレクターを使用

 ・転倒防止のため車輪の間隔を広く取る(フレームの台形化で対応)

 ・車軸間はフットボックス用にフレームを加工する

 ・肩当ては塩ビパイプを加工し、発泡ゴム素材をクッション材に使用する。

・脱着を容易にするため、肩当てを開閉式に加工する 

・フットボックスを取り付ける

 ・車軸の強度を確保するため、車輪の部分はダブルフレーム構造とする

 ・最初はビス止めで固定し、体に合わせてから接着して固定する。

2.車輪

 ・直径30cmの車輪を使用

 ・車軸には直径12mmのフランジ付きベアリングを組み込む

 ・車軸は8mmボルトを使用

3,ハーネス

 ・フレームの吊り下げには、ワンタッチバックルを使用する

 ・ナイロンベルトでハーネスを自作する

 ・体が抜けないよう、首輪ハーネスを使用(ベルト長の調整式)

 ・胸ベルト・首輪はワンタッチバックルを使用する

 

フレームは強度を保つため、イレクターを使用しました

左の写真のフレームにタイヤと足置き台用のステップを取り付けたところです

車軸には8mmボルトを使用し、ベアリングを組み込んであります

赤いカゴは後ろ足を乗せる台です。

フレームの先端に見えるアルミのピンを抜くと、肩当てが開閉できます

肩当てを開いたところ

これでメインフレームは完成です

腰を吊るためのハーネスを取り付けました。ハーネスはワンタッチバックルで取り外し式です。アドの車椅子と比較するととても大きいですね〜

マリちゃんの車椅子の完成写真です

ハーネスは、幅広のナイロンベルトで製作しました

フレームの前方にも発泡素材のクッション材を取り付けました

ハーネスを開いたところです。このハーネスをあらかじめマリちゃんの体に装着してから、車椅子に取り付けます

胸ベルトもワンタッチバックルで調節式できます。一番前の黒いベルトは首輪ベルトです。

2004.12.5 サイズを確認するために、埼玉から千葉のマリちゃん宅に車椅子を届けに行きました

車椅子のサイズは体に合っていて問題はありませんが、マリちゃんは怖がって歩いてくれませんでした

前足も弱くなっていて、体を支えるのがやっとという感じです

後ろ足も麻痺ではないので、時々カゴから出したりしてしまいます

怖がって前足を踏ん張るため、少し後ろに体重がかかっています

・暑さに弱いマリちゃんは、2004年の猛暑で急激に体力がなくなり、ほんの少ししか歩けなくなってしまいました。

・車椅子を製作する前に飼い主さんと話した時には、前足は丈夫で力もあるということでしたが、夏から冬までの間、ほとんど歩かなかったため前足の筋力が落ちてしまったようです。

・車椅子のサイズに問題はなかったので、マリちゃんが車椅子に慣れるよう少しずつ訓練することになりました。

・2005.1に電話で様子を聞いたところ、後ろ足を動かしてカゴから外れてしまうそうです。結局、足置き台が無いほうが良いといことで、近日中に訪問してフレームの改造をしようかと考えています。