2004.11.21 キャンディちゃんの4輪歩行器

☆4輪歩行器の製作

・10月にキャンちゃんの飼い主nakaさんから、歩行器の製作依頼がありました。
・その理由は、キャンちゃんの体が成長して長くなってしまったために、以前製作した3輪歩行器が小さくなったことと、3輪だと小回りがきかなくて安定も良くないため転倒することがあるというものでした。
・前の失敗を教訓に、今度の歩行器はnakaさんのご希望どおり4輪で前2輪可動式に決定しました。

☆製作にあたってのコンセプト

・キャンちゃんは前足が不自由ですが、かなり元気なワンちゃんなので、今回は転倒しないよう安定性を重視する。(以前製作した時は、前足が不自由なので、まさかそんなに元気だとは思わなかった・・・後日、芝生の上を猛スピードで疾走する動画を見てビックリ!!)
・フレームは、加工のしやすさと軽量化を狙って、プラスチックフレームとする。
・車輪が小さいと草やジャリ道を走れないが、市販キャスターの大型の物は重くなってしまうため、前輪キャスターを自作する。
・極力重心を下げるため、ハーネスは吊り下げではなく、柔らかい発泡ゴム(ウエットスーツ生地の素材)のレッグリング方式とする。
・前足を動かしたり、後足を蹴る時に邪魔にならないフレーム構造とする。
・前の歩行器では、キャンちゃんが元気すぎて体が前に抜け出ることがあったため、首輪とフレームを接続して抜け出し防止策とする。
・飼い主さんが進行方向をコントロールできるよう、背中の上にリード用リングを取り付ける。

☆nakaさんに送った製作イメージ



☆製作イメージとフレームの形は少し違いますが、いつものように写真を中心に、キャンちゃんの4輪歩行器を紹介します。

レッグリングやハーネスを取り付ける前のフレームです。材質はプラスチックパイプを使用しました

フレームを巻いている黒いところは、体を保護するための、柔らかい発泡ゴムチューブです

前輪は自作キャスターで、プラスチックチューブを曲げて取り付けました。コネクター部分は接着だけでなく、タッピングビスで強度を増しています

後輪の取り付け部のアップです。車輪の直径は13cmです。

ハーネスとレッグリングに胸を支えるナイロンネットをプラスしました。

右の前に首輪ハーネス、レッグリングの上は肩にかけるベルトです。

ナイロンネットは、マジックテープで取り付けてあり、取り外しや長さ調節ができます

フレームは、前後の足を自由に動かせるような形になっています。コネクターの種類が少ないので、ボルトで中央の2本のパイプを連結しています

向かって右側が前です。プラスチックパイプはピンクに塗装しました

前輪キャスターの軸には、スラストベアリングを組み込んで、動きをスムーズにしています。

☆ここからは、nakaさんが送ってくれた写真です。(最後に動画もありますよ〜♪)

ちょっと心配だったサイズもピッタリで安心しました。

胸の位置がほんの少し高かったかな?っていう感じです。

ハーネスの幅はちょうどいい感じです

さすがキャンちゃん、歩行器が到着したその日には乗りこなし、翌日にはゴー君と一緒に元気に散歩に出かけました。

夕日を浴びてまぶしそう・・・

車幅があり、重心も低いので安定性は問題ないようです。

歩く時は、体を低くくして大股開きですぅ〜♪いくぞ〜って感じ・・・

☆製作後の感想

・フレームを製作後、手で加重をかけた時に気づきましたが、プラスチックフレームは適度なしなりがあり、発泡ゴムのレッグリングも柔らかく柔軟性があるので、路面からの衝撃を和らげてくれます。

・前輪キャスターもスムーズに動いているようです。

・肩ベルトにリード取り付け用リングを取り付けましたので、nakaさんが進む方向をコントロールできます。

・何よりもキャンちゃんが、暴走してくれたのが一番嬉しかったですね!!

☆動画コーナー

動画は右のアイコンをクリックしてください。(1.53MB)→

キャンちゃんのお散歩・爆走動画(3.34MB)